農業共済新聞

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2024.12.11 農業共済新聞(11月)を掲載しました

エディブルフラワー/もっと身近に/エイチニュー(株)・徳島県鳴門市/食用押し花も/自社HPなど通販サイトで販売

_「食用花(エディブルフラワー)を使うハードルを下げたいです。もっと身近なものにしたいですね」と話すのは、鳴門市のエイチニュー株式会社の睦谷仁志(むつたにひとし)代表取締役社長(40)。食用生花と食用押し花を作っている鳴門工場では、色とりどりのビオラが屋内水耕栽培で育てられている。「雨ざらしでは、ここまで奇麗な花になりません。押し花にしても生花にしても欠けていない美しいものを作りたいので」と話す。
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_前職で、屋内の葉物野菜栽培に携わっていた睦谷社長。営業に出かけるうちに、徳島では食用花の流通が少なく、新鮮で美しいものがなかなか手に入りにくいことを知った。だったら自分たちで作ってみようと思い、屋内栽培を開始。
_当初は食用生花だけ販売していたが、年間を通じて販売が安定せず、廃棄することもあった。しかし廃棄するのはもったいないと考え、食用押し花を作り始めた。最初は色が抜けたり歩留まりが悪かったりしたこともあったが、改良を加え、品質が安定することに成功。現在では売り上げが食用生花の約3倍になった。
_食用押し花の販売が軌道に乗り始めた頃、コロナ禍による影響でホテルでの結婚式やイベントがなくなり、食用生花が売れなくなくなった。「ちょうどそのころ、製菓材料通販最大級のcottaからオファーがありました。巣ごもり需要でお菓子の材料がよく売れた時期だったようで、それに合わせて食用押し花の注文がよくありましたね」と振り返る。
_「誰もやっていないところから始めたので、やりがいがあります。市場がないようなところから始めて、幸いにも売り上げが毎年伸びているのがありがたいです」と話す。アマゾンや楽天、自社ホームページ(HP)など通販サイトを通して販売しているが、今後は販路の拡大が目標だ。「東南アジアへの輸出も考えています」と意欲を示す。

生花も押し花も全て手作業で、摘み取りも繊細な作業だ

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