農業の世界で活躍している女性たちに、就農からの取り組み、今後の目標などを話していただきました。
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子育て世代で青ネギ生産
未来永劫の地域農業に
徳島県吉野川市 金子 美佳〈かねこ・みか〉さん
__吉野川沿いに位置する吉野川市鴨島町で新規就農して10年目です。現在は、5年前に独立し開業した「ねっこ農園」で、夫(克浩〈かつひろ〉さん)とパート5人と共に青ネギを栽培しています。
__以前は関東で会社勤めをしていましたが、自営願望があった夫と話し合い、二人とも食べることも体を動かすことも好きなので、せっかくなら農業を始めようと決意。ゆかりのある土地での新規就農を勧められ、2012年に私の地元徳島県に帰ってきました。
__農園の就労時間などの雇用条件が子育て世代とマッチしているので、来てくれているパートはママばかりです。家庭の事情や子どもの急な体調不良もみんなでカバーしあえるので、子育て中の私自身もとても助かっています。
__パートを雇い始めた当初は、楽しく和やかに作業しようと考えていましたが、今では目標を持って仕事に取り組むことも働く楽しみにしてくれているみたいで、一人一人がねっこ農園のプロのネギむき師としての役割を担ってくれています。
__卸業者のほかに、SNS(会員制交流サイト)やインターネット産直サイトで全国の個人のお客さまや飲食店の方にも購入いただいています。売り上げシェアとしては少ないですが、商品に対する反応や消費者がネギのどういうところを見ているのか、直接知ることができるとても貴重な場だと感じています。
__これからも小さな意見にも耳を傾けて、市場の需要を増やすような付加価値を見つけ、この地域で未来永劫〈えいごう〉営農を続けられるような会社をつくりたいですね。
▽青ネギ300㌃
写真説明=「手をかければそれに応えて成長してくれるんです」と話す美佳さん(左)と克浩さん